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5ミニッツ・ドラマ『美郷ちゃんと高山さん』 / NewJack拓郎=五星戦隊=梅田凡乃
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5ミニッツ・ドラマ『美郷ちゃんと高山さん』.mp3
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『美郷ちゃんと高山さん』▼再生ボタンは下にあります
大城美郷(22)大学生 ‥‥ 及川奈央
高山健吾(35)会社員 ‥‥ NewJack拓郎
作:RONIN 演出:梅田凡乃

○ファーストフード店の店内

ハンバーガーを食べている美郷。
美郷「あちゃ、もうこんな時間かぁ」
帰る用意をする美郷。
美郷「だがしかし! 帰ってもすることない‥‥」
スマホのラインをする美郷。
美郷「誰か、今から遊んで? ‥‥と。‥‥さ、返事こい」
しばらく待つが返事は来ない。
美郷「既読つかず? 誰かいるでしょ?」
返事は来ない。
美郷「んー‥‥天気いいし、公園でも行くかぁ」
と、外に出る。(セミの声)

○ファーストフード店の店先

ゴロゴロと雷鳴が聞こえる。
美郷「あれ? 雨降るのかなぁ」
隣にいた高山が突然話しかける。
高山「降りますよ」
美郷「え?」
高山「雨の匂いがしますから」
美郷「そうですか」
高山「もうすぐに降り出しますよ」
美郷「え、ほんとですか」
高山「はい。私、雨が降るのがわかるんです」
美郷「そうなんですか‥‥」
美郷、ちょっとひいている。
高山「子供の頃から、雨が降るのがわかるんですよ」
美郷「へえ‥‥」
高山「なんかね。空気が変わるんですよ?」
美郷「はぁ」
高山「それと、匂いかな?」
美郷「はぁ」
高山「あと10秒以内に降ってきますよ」
美郷「そんなに細かくわかるの? ‥‥ですか?」
高山「わかるんですよ。それしか取り柄がないんですけど」
美郷「‥‥」
高山「ほら。降ってきた」
ポツポツと雨が降り出してくる。
美郷「あ、本当だ! えっ!? なんで?」
美郷、信じられないという様子
美郷のスマホにラインの着信音。
美郷「あっ」
と、ラインを見る。
美郷「(小声で)おー、恵子すぐ近くじゃん! これは? 地下鉄? 駅?」
激しい雨音。
ライン送信音。
美郷「(小声で)よしっ! ‥‥でも、‥‥傘 ‥‥ない!」
高山「待ち合わせですか」
美郷「そうなんです、いまもう友達が‥‥」
高山「どこまで行かれるんですか?」
美郷「あの‥‥、地下鉄の駅まで」
高山「じゃあ、ここから5分歩かないといけませんね」
美郷「そうですね‥‥」
高山「この雨、まだ止まないですよ」
美郷「それもわかるんですか」
高山「ええ。あと15分は降ります」
美郷「そうですか‥‥」
高山「20分後です」
美郷「なにがですか?」
高山「雨が止むのを待って、駅に到着するのがです」
美郷「えー、そんなに待ってくれないー」
高山「私、折り畳み傘を持っています」
美郷「(うわの空で)そうですか」
高山「傘を貸してあげたいのですが、これから大切なお客様と会わなければならないので、私も傘がないと困るんです」
美郷「(やり取りにイライラして)はぁ‥‥」
高山「でも、私も駅に行くので、よかったら私の傘に入っていきませんか」
美郷「(一転、笑顔で向き直り)いや、そんなのいいですよ。悪いです」
高山「いや、私は大丈夫です」
美郷「いいんですか!?」
高山「構いません」
高山、カバンから折り畳み傘を出して広げる。
美郷「(思わず大声で)傘、ちっちゃ!!」
高山「すみません、そうですよね‥‥ 500円の折り畳みなもんで‥‥」
美郷「いや‥‥ ごめんなさい」
高山「いえ、小さくてごめんなさい」
美郷「いやいや。とんでもないです。こちらこそすみません」
高山「小さいですが、どうぞ」
美郷「すみません‥‥ えっ!」
美郷、歩き出そうとするが止まる。
美郷「(今度は小声で)背、たっか!」
高山「どうかしましたか?」
美郷「いや‥‥あの、背がめちゃめちゃ高い‥‥」
高山「ああ‥‥さっきは一段下がってたから気がつかなかったかな」
美郷「気がつきませんでした‥‥」
高山「傘が小さくて、かなり背が高いですが、どうぞ、行きましょう」
美郷「すみません‥‥お願いします」
大雨の中、歩いて行く美郷と高山。
水を跳ねながら追い抜いていく車。
美郷「そんなに腰をかがめていただかなくても大丈夫ですよ」
高山「いや。背筋を伸ばすと、あなたが濡れてしまいます」
美郷「私は傘に入れてもらっているので‥‥そんなこと気にしないでください」
高山「いえいえ。大丈夫です。慣れていますから」
美郷「なんだかすみません‥‥」
高山「こちらこそ、すみません。きっとそっち半分は濡れてしまっていますね」
美郷「いえ。傘を低くしてもらってるので大丈夫です」
高山「そうですか。では良かった」
雷鳴も聞こえてくる。
自然と早歩きになってくる。
美郷「腰、痛くないですか?」
高山「ははは。大丈夫ですよ」
美郷「なんだか申し訳ないです‥‥」
高山「私、こんなだから誰も傘に入ってくれないんですよ」
美郷「そうなんですか‥‥」
高山「だから、今、私、嬉しいんです」
間があって。
美郷「‥‥あの、‥‥ラインとか、されてませんか?」
高山「ラインですか? スマホの?」
美郷「はい」
高山「やってないんですよね」
美郷「そうですか‥‥」
しばらく無言で歩く二人。
雨が傘に当たる音。

○地下鉄の駅

高山「着きましたね」
美郷「本当にありがとうございました」
高山「いえいえ。じゃあ、気をつけて行ってらっしゃい」
美郷「ありがとうございます」
階段を降りて行く高山。
美郷「(あらためて気づく)え!? なに、あの人、びしょ濡れ‥‥」
さらに階段を降りて行く高山。
美郷、階段を駆け下りる。
美郷「(呼び止めて)すいません!」
高山「どうしたんですか?」
美郷「傘、すいません、ありがとうございました!」
高山、少々驚くが、
高山「はい、あ、どういたしまして」
少し間があってから。
美郷「また、雨が降りそうな時教えてください」
高山「え?」
美郷「私、すっごく大っきな傘、持ってるんです!」
高山、笑顔で。
高山「‥‥ええ。喜んで」
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